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259 :憂鬱ギアス世界のKGFの運用 隠居騎士編 改訂版:2013/03/09(土) 16 14 15 「ふむ・・・熱いな。」 日本に留学中のルルーシュ・ヴィ・ブリタニアと、ナナリー・ヴィ・ブリタニアの護衛隊を指揮するジェレミア・ゴットバルトはこの日、日本の演習場に来ていた。 実は本国から『新しいKMFを作ってみたのだが、乗ってみてほしい』という話が舞い込んできたのだ。 当初は護衛があるので断ろうと思ったのだが、『戦闘機やKMFを操れる貴公にやってほしい』と持ち上げられ、ついつい承諾してしまった。 (まぁ、護衛にはヴィレッタやキューエル。アールストレイム卿がいるから大丈夫か。) まぁ、久しぶりに暴れてみたいという思いもあったのは、心に秘めた思いだ。 そんな自分に苦笑しつつパイロットスーツに着替え、演習場のベンチに座って迎えの人を待っていると・・・ 知り合いの日本人である倉崎の開発主任が、構内用カートでこちらにやってくるのが見えた。 「ジェレミア卿、こちらでしたか。」 「む、あなたでしたか。」 「ええ私です。機体は大型格納庫にあります。こちらへ。」 この主任、いろいろやらかすので有名であり、テストパイロットが主任の名前を出すだけで逃げるという逸話もあるのだ。 そんなことは知らないジェレミアは朗らかに挨拶をすると、案内をする主任の運転するカートに乗り込み移動し始めた。 「大型格納庫と言いましたが、それほど大きいのですか?」 「ええ、かなりの大物です。」 「試作機だった【ガウェイン】クラスですかな?」 「特別に見せてもらったのですが、そうですね・・・それよりもはるかに大きいですよ。」 「それは・・・」 ジェレミアが絶句するのは無理もない。 何せKMFで今現在、最大サイズの機体である【ガウェイン】よりも大きいというは想像できない。 しいて言えば戦闘機などだが・・・ 「戦闘機ですか。確かに近いですが、重量から言ってご試乗なられる機体の方が重いですな。」 という情報に少し不安になる。 それからは終始無言で移動し、目的の格納庫に到着するまで何も話さなかった。 格納庫はだいぶ離れた位置にあり、それなりに機密が守られる場所だった。ブリタニアに考慮しての措置だろう。 「この中です。」 主任が大扉前でカートを止め、すぐに降りて小さな扉を開いてくぐる。主任に遅れまいと扉をくぐると、ジェレミアの前に異形の機体が出現した。 「おお・・・」 目を見開いて整備員が取りついている機体を見つめていると、隣に立っている主任が、にやりと口を歪めて声をかけた。 「どうです。大きいでしょう?」 「確かに・・・」 そこにいたのは・・・大型スピアを機体の各所に取り付け、物干し竿のような大砲が機体下部についている異形の機体、【サザーランド・ジーク】が鎮座していた。 「この機体はなんなのですか?」 「それは私が言うより、彼女に聞いた方がいいでしょう。」 主任はそういうと一人の人物を呼んだ。駆け寄ってきたその人物はジェレミアもよく知る人物。 「お久しぶりですね。ジェレミア卿。」 「クルーミー女史が来ていたのか。」 260 :憂鬱ギアス世界のKGFの運用 隠居騎士編 改訂版:2013/03/09(土) 16 14 47 本国の方で知り合い、浅からぬ付き合いのある人物の登場にちょっとホッとする。 主任はそのまま「別の用事があるので。失礼します」と言うと、そそくさと退散してしまった。この機体の説明は受けていても他国の機体、気を利かせて出て行ったようだ。 そそくさと出ていく主任を見送り、二人は改めて異形の機体を見た。 「それで女史、この機体は何ですかな?」 「このKMFはKGF・・・、ナイト・ギガ・フォートレスという分類の機体です。」 「KGF?」 「ええ。敵陣に単身突入し、大火力でもって陣地ごと敵を粉砕する。そういうコンセプトの機体ですね。名前は【サザーランド・ジーク】と言います。 全高25.02m。全備重量70.24t。推進機関はこの巨体ですので最新のフロートシステムと、電力駆動プラズマ推力機関を併用採用。 武装は大型スラッシュハーケン×5。ロングレンジリニアキャノンを1門。6連装ミサイルポッドが中央部に、あと電磁ユニットがありますね。 特殊装備ブレイズルミナスが展開できます」 丁寧に説明をしてくれたセシル・クルーミー女史に感謝しつつも、ちょっと疑問があったので聞いてみる。 「なんでしょうか?」 「この機体。ロイドが作ったものではないな。」 「やっぱりわかりますか?」 どうも彼女の上司が作ったようには見えないのだ。良くも悪くも彼の性格を知っている。セシルはただ、苦笑で答えた。 「ええ、そうなんです。これ、別の部署が暴走して拵えたものなんですよ。」 「・・・本国の技術者も“感染”したのか?」 この“感染”とは、日本の変態性がうつったのかという問いだったのだが、彼女は困った表情で首を振った。 「・・・いえ、元からだそうです。」 「・・・大丈夫なのか?」 「・・・」 沈黙が痛い・・・ 「・・・実はこの機体。元々こんな形ではなかったのです。」 「なに?」 「とりあえずこれを・・・」 彼女は腋に挟んで持っていた書類を、ジェレミアに済まなそうに渡してきたので、恐る恐る手に取り読み始めた。あ、写真の機体が実物と違う。元は丸いのかと思いつつ次のページを読む。 製造過程 ○とりあえず強襲が前提なので、最高の防御力を持たせる事になった。エネルギー計算をしたところ、通常動力機関では動かないことが判明。 〇動力機関を新たに設計し作成、起動。2分後に爆発した。動力機関はとりあえず機体設計に並行して製作することにした。 〇当初は手足があったが、設計者の一人が「いちいち手に持って撃っていたら面倒だ、無くしてしまえ。ついでに足も」の言葉で頭もなくなった。 〇装甲担当から報告があった。「悪い、装甲厚くしたら射撃武装がのせられそうに無い」。弾薬が誘爆する危険があると思っていたのでOKサインを出す。 〇スリット状の隙間ならできるということで、作っておいた『飛び出せスピア君』を5本装備。 〇動力担当から報告「悪い、大きくなり過ぎた。どこか削って場所確保して」。脱出装置を削ることにした。 〇「色はどうする?」「ん~(食べていた蜜柑を見て)これでいいじゃん」「おk」 ○完成。名称決定【ジーク・フリート】 あんまりな内容にがっくりする。 いやいや、仮にも試作兵器だろうが!脱出装置くらい取り付けてくれ!! 一気に暗く沈みそうになる心を叱咤して、次の書類を見る。 261 :憂鬱ギアス世界のKGFの運用 隠居騎士編 改訂版:2013/03/09(土) 16 15 23 ◎日目 起動1回目 〇まずは地上にて起動。テストパイロットから「熱い、出してくれ!!」との悲鳴があった。冷却機関の見直しを2時間でして解決する。 起動2回目 〇相変わらず熱いようだが、冷房をMAXにしているようなので無問題。『飛び出せスピア君』を動かしてもらう。が、全部一緒に動いて意味がない、改良する。 起動3回目 〇別個に動かせるようにレバーを増やしたら、パイロットが混乱してしまった。解決策を出すまで一時的に起動試験は中止する。 ▼■日目 起動4回目 〇問題解決策が出来たので早速テスト。「くぁwせdrftgyふじこlp;!!」パイロットが意味不明なことを叫んで気絶入院。中止決定。 〇あと、文句のあった冷却関係は修理が完了した。 ◆□日目 起動5回目 〇どうやら大量の情報が流れてきたのが原因だと判明したので改良。逃げようとしたパイロット捕獲、搭乗させる。 〇無事に起動した。その際「おはYO鵜ござい真下↑!?」という言葉が出てきた。皆でお早うと言ってあげた。 〇さっそく飛行させると「おお!!celloよぉー!!」と奇声を上げて上昇。上空で奇怪な軌道を取りながら縦横無尽に動く、いいデータが取れた。 △●日目 起動6回目 〇殿下に怒られた。安全面を大幅に見直し、精神的影響を無くした。ちなみに起動5回目のパイロットは4回目のパイロットと一緒に、病院に今でも入院中。いいパイロットだったのに・・・また来てくれないだろうか? 〇パイロットの顔が蒼いのが気になるが実験スタート。順調にテスト項目を消化する。 〇いきなりパイロットが脱出した。機体は落下、地面に激突したが装甲のお蔭で大丈夫だった。 〇原因は電磁ユニットのようだ。自分が壊れてどうする。 ■△日目 起動7回目 〇電磁ユニットの改良が済んだ。さっそくテストにはいる。 〇今回は無人で操作してみる。今までのデータのお蔭で私たちでも動かせる。なかなか楽しい。超信地旋回は早すぎて酔ったが・・・ 〇新たに追加したブレイズルミナスを起動した。なぜか墜落した。ついでに爆発した。 〇ブレイズルミナスが強力過ぎて電波を遮断してしまったらしい。更に動力機関が暴走して爆発。まだ原因がありそうだ。 〇殿下が「ぶるぁぁぁぁぁ!!」と叫んで突っ込んでこられた。めっちゃ怒られた。予算がカットされた。 ◇◎日目 〇お金が無くて嘆いていると、日本から御誘いがあったので共同開発することになった。ついでに新設計にすることにした。 変わらないあんまりな内容に、新型機に乗るというワクワク感はすっかりなくなって、もう帰りたいという意志だけが最後に残っていた。 「あ~・・・女史。かe「乗って下さいね」了解だ」 振り返ってみた彼女の笑顔は、心の底から怖かったので即答で了承した。後で知ったことだが、ジェレミアすら乗らなかったら彼女がテストすることになっていたらしい。 262 :憂鬱ギアス世界のKGFの運用 隠居騎士編 改訂版:2013/03/09(土) 16 15 54 (ふむ・・・中は意外とまともなのだな。) 【サザーランド・ジーク】はすでに外に出ていていつでも起動できる状態であり、ジェレミアも機上の人となっていた。内心不安いっぱいだが・・・ 〔ジェレミア卿、どうですか?〕 セシルはすでに格納庫横に立っている管制塔にいて、こちらを見ている。【ウィンダム】に装備されているという全天式モニターほどではないが、いろんな角度が見れるというのは新鮮だ。 「ん?・・・大丈夫だ。計器類の配置は把握した。」 〔そうですか・・・それで“例”の装置ですけども。〕 「もう付けてある。確か“思考感知制御装置”だったか?」 そういって頭部につけたヘッドギアを触る。ギアからはコードがたくさん伸びており、少し気になったので頭を大きく動かしてみるが、邪魔にはならないようになっているようだ。今回のテストの最終的な目的となる装置で、テストパイロットがおそれていた装置でもある。 〔ええそうです。気分はいかがでしょうか?〕 「問題無い。しかし妙な感覚だなこれは・・・」 〔私もそれだけ試してみたのですが、やっぱり変ですよね〕 「目に見えていないの見えている・・・そんな感じかな?」 〔そうですね・・・〕 この装置をつけたら後部カメラなどの映された風景が“なんとなく”わかるようになった。これだけを見てみると、我が国の技術も捨てたものではないと感じる。マッドは勘弁してほしいが・・・ 不安を吹き飛ばすように、気合を入れなおす。 「よし・・・起動する!」 〔了解。【サザーランド・ジーク】起動してください〕 勢い込んで起動キーを差し込むと、動力機関が動いていくのが微振動と音から判断できた。 「起動確認・・・これより低空及び徐行飛行に入る」 近くに張ったメモを見ながら手順をしっかり確認しつつ動かしていく、その様子を管制塔のセシルは感心してみていた。 (さすがね。機体になれるのが異常なほど早い、ってロイドさんが言っていたとおり・・・飲み込みが早いわ) 実はジェレミアが直接選ばれた理由はこれだ。共同制作する際に、要求に盛り込まれた脱出装置兼制御装置であるサザーランドだが、コクピット自体は新型に換えられていて初めてでは操れないのだ。だがジェレミアは“どんな機体でも乗りこなせる”という特技があり、この特技のおかげでかなり優秀なパイロットに入っている。 地面から10mほど浮いた機体は滑るように移動していく。次に上昇、上空で旋回等をこなし降下してきた。 地面すれすれまで降下すると今度は急上昇し急旋回、そして急降下、セシルは後ろの管制官が息を飲むのがわかったが、そんなことは知らない操縦席のジェレミアは力強く動くこの機体に興奮していた。 (すばらしい!さっきまではどんな恐ろしい機体かと思っていたが、なんと手に馴染むのだ!まるで自分の愛機のようではないか!?) まるで玩具をもらって興奮する子供の様に、ジェレミアは夢中になって動かし続けた。 時間とメニューがだいぶ無くなってきた時、問題のテストとなった。 〔さてと・・・残るはこのテストだけです。〕 「うむ。」 〔ジェレミア卿・・・〕 「なんだ?」 曰く付きであるこの装置に、知り合いが試すと言うことに躊躇いを覚えていた(半ば脅すようにしたのもある)。 だから試験中止を進言しようとした。 〔今ならやめることが「セシル女史」はい?〕 「私は日本に来て技術の高さに目を見張り、それに敬意を払ってきた。」 〔・・・〕 「我が国は“力”と評されているが断じてそれだけではないと、この機体に搭乗し・・・思うようになった。」 〔それは・・・〕 「日本の友に見せてやろうではないか、“ブリタニアも負けていない”とな!」 〔はい!〕 「では最終テストに入る。ドローンを射出してくれ。」 〔了解。ドローンを16機、射出します。〕 263 :憂鬱ギアス世界のKGFの運用 隠居騎士編 改訂版:2013/03/09(土) 16 16 27 最終テストが始まった。後部プロペラで飛ぶドローンは飛行速度は遅いが、ロケットブースターを内蔵しているので緊急加速が出来る。 しかも今回のテストはすべて敵対行動をとる様に設定されているうえに、ランダム軌道になっていた。 ジェレミアはすぐさま上昇中のドローンに突進していく。 その機動にドローンの何機かは避ける様に散開するが、3機だけ向かってきた。 「落ちろ!」 すぐさまリニアキャノンで2機打ち抜き、残る1機は右側のスラッシュハーケンを射出して貫く。 「まだまだぁ!!」 貫いていたスラッシュハーケンはそのまま戻らず、機体を振り回した勢いで近くを飛んでいたドローンを破壊する。同時に思考感知制御装置が、後ろから回り込むドローン数機をカメラにとらえた。 「む!後ろをback!!」 〔え?〕 興奮しているためかちょっと頭のネジが飛んでいるみたいだが、後部に設置されていたスラッシュハーケン2機でもって一気に3機破壊し、先程と同じように振り回す。だが、あたらない。舌打ちする間も無く装置が敵を捕らえる。 「おおおおお!!」 ロケットブースターで加速して突進してきたドローンを、腕のように動く大型スラッシュハーケンでたたきつぶし。一気に後退。 残りすべてのドローンを視界に入れ、ケリをつける為に思考感知制御装置を用いて照準し、破壊することにした。 「爆散!!」 左右大型スラッシュハーケンが3機破壊、リニアキャノンが火を噴いて2機貫く、それは残り5機を取り囲むように破壊してあり、同時に放っていたミサイルがすべて直撃し、大空に花が咲いた。 「ご苦労様でした。」 「君はこれから帰るか・・・忙しいな。」 「データを持って帰るだけですよ。実機は後から持って帰る予定です。」 全ての予定をこなし終えたジェレミアは、すでに制服に着替えて門の前に立っていた。その横にセシルが立っている。 「今日は有意義な一日であった。」 「それは何よりです。」 セシルも問題なく終わったことで気持ちが良いのだろう、いい笑顔だ。 そんな顔を見てジェレミアもいい笑顔になる。 「しかしもったいないな。」 「何がですか?」 「【サザーランド・ジーク】だ。あれほどのモノなのに、試作機で1機のみとは・・・」 「それは仕方ありません。ハドロン砲を装備する事も考えられたそうですが、おおざっぱな使い方しかできませんし・・・」 「金がかかるか・・・」 なにか言いにくそうに俯く彼女に気が付き、後に続くように言う。 「すでに重火力支援機として【ガレス】の正式採用が近いですから。それに、いくら量産機で大量に出回っている【サザーランド】を中核に使っているとはいえ、新機構ばかりで、いくら帝国でも量産なんて無理です。限定生産にするにしても「戦闘爆撃機の方が、コストが安い」・・・そうです。」 どの国も平和なら必然と軍の予算が削られる。 軍人にとっては世知辛い話だ。 「まぁいいさ。君も無理しないようにな」 「はい・・・ロイドさんに振り回され続けていますけど・・・」 二人はそのまま笑いあい、迎えの車が来るまで世間話で時間を潰し、ジェレミアは帰宅の途に就いた。 生まれる新技術、新しい機械、新しい考え、それらがすべてうまく世の中に出ていくわけではない。 拾い上げられるものもあれば、捨てられるものもある。 【サザーランド・ジーク】と、KGFという新しい機種機体は受け入れられないのかもしれない・・・しかし、“無駄”ではないだろう。 それらから得られた経験は、次に生かされる貴重な実証なのだから。 264 :憂鬱ギアス世界のKGFの運用 隠居騎士編 改訂版:2013/03/09(土) 16 16 58 機体解説 試作KGF【サザーランド・ジーク】 KMFとは違う体系の機体。コンセプトは“敵陣に単身突入し、大火力でもって陣地ごと敵を粉砕する。”である。兄弟機に速度重視の【サザーランド・イカロス】があるが、そちらとは違いこちらは装甲重視となっている。 史実と違い、輻射障壁発生装置がブレイズルミナスに変わっている(ラクシャータが開発に携わっていない為)。また、思考感知制御装置なる装備が登場しているが、神経電位接続を誰もしておらず、だれでも扱えるように改良されている。その為コクピットは新型に置き換わっている。元ネタはSAOのナーヴギアで、カメラに映った映像をイメージにして操縦者に伝え、武装を操る事も出来るようになっている。 開発順 【ジーク・フリート(電磁ユニット無)】→【ジーク・フリート(電磁ユニット有)】→【ジーク・フリート(電磁ユニット強化)】→【サザーランド・ジーク】 機体データ 全高:25.02m 全備重量:70.24t 推進機関:フロートシステムand電力駆動プラズマ推力機関 各種武装:大型スラッシュハーケン×5 ロングレンジリニアキャノン×1 6連装ミサイルポッド 防御兵器:電磁ユニット装甲 特殊装備ブレイズルミナス
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今日 - 合計 - カムライ-神来-の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 16時54分24秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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Disライキス UC 水/火/自然文明 (3) クリーチャー:ヒューマノイド/リキッド・ピープル/ガイア・コマンド/ディスタス 5000 ■スピードアタッカー ■マッハファイター ■このクリーチャーが出た時、カードを1枚引いてもよい。 ■このクリーチャーが出た時、パワー3000以下の相手クリーチャー1体を選び、持ち主の墓地かマナゾーンに置くか、手札に戻す。 ※マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。 作者: OSAMU036(代理作成:ヴァン) フレーバーテキスト 収録 関連 評価 名前 コメント
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Stage 6 奪われた 仮面 あらすじ ユーフェミアの指示でアッシュフォード学園に転入してきたスザクを待っていたのは、ブリタニア人による差別だった。 名誉ブリタニア人といっても、生粋のブリタニア人にとっては、やはりイレブンでしかないと、身をもって知るスザク。ルルーシュは、変わらずにスザクとの友情を深めようとするが、スザクはルルーシュの立場を慮り、ルルーシュの好意を断る。 そんな折り、ルルーシュが持っていたゼロの仮面を野良猫に盗まれるという事件が発生する。 大あわてのルルーシュの様子をおもしろがったミレイが、学園内に野良猫捕獲命令を出し、「捕まえることができた人には、生徒会メンバーのキスをプレゼントする」といったことから、学園中が大騒ぎ。「キスをしてもらいたい」と望む生徒たちだけではなく、「キスをしたくない」という生徒会メンバーも学園内を走り回る羽目になる。 アッシュフォード学園校舎の屋根にある鐘楼に上ったネコ。 自分の正体を知られるわけにはいかないルルーシュに対して、一足先にネコを追いつめることに成功したスザク。 スザクより先になんとしてもネコをとらえようとしたルルーシュは、うっかり足を滑らせ、屋根から転落しそうになる。 そのとき、手をさしのべたのがスザクだった。 一命を取り留めたルルーシュ。 正体がばれることなくマスクを取り戻したルルーシュは、生徒会長のミレイに、「スザクを生徒会に入れてくれ」と頼む。 スタッフ 原画:和田善彰、藤田智也、藤井芳徳、野澤吉樹、斎藤佑、佐久間信一、Tao Jian、Xu Xinyun、Fu Xiaohu、 色指定・仕上げ:穂積恵梨香 美術ボード:菱沼由典 作画監督:高橋 晃 総作画監督:千羽由利子 中田栄治 脚本:大河内一楼 コンテ:村田和也 演出:工藤寛顕 キャスト ルルーシュ:福山 潤 スザク:櫻井孝宏 C.C:ゆかな ナナリー:名塚佳織 ミレイ:大原さやか シャーリー:折笠富美子 リヴァル:杉山紀彰 カレン:小清水亜美 ニーナ:千葉紗子 扇:真殿光昭 咲世子:新見里美 コーネリア:皆川純子 ダールトン:梁田清之 ギルフォード:幸野善之 ジェレミア:成田剣 ヴィレッタ:渡辺明乃 ロイド:白鳥哲 セシル:井上喜久子 ブリタニア皇帝:若本規夫 陪臣:田口昴 教師:蓮池龍三 男子:加瀬康之 女子:渡辺明乃 女子:真田アサミ レビュー 今週の最大の見所は、キスをめぐっての大騒動…ではなく(笑)、人間社会における「平等」とはなにか、そしてその表裏一体を構成する「差別」とはなにか、という課題を投げかけ、その課題にルルーシュとスザクがいかに対処していこうとしているかを描いたことでした。 そもそも人間は、持って生まれるものが人によって異なり、才能は均一ではない。 それは残酷ではありますが、事実。 持てるもの/持たざるものにかかわらず、それによって他者から受ける評価の幅がスタート時点から異なるのもまた事実です。 しかも、生まれてきた本人にはいかんともしがたいものであるがゆえに、羨望や差別という感情を生む元凶であり、人間の人生を大きく左右するものでもあります。 本人の努力によるものでもなく獲得した能力に起因する差別。 それを不服とし、他者より優れた人間であることを証明しようとする闘争の歴史を幾度となく繰り返す人類の習性を、ブリタニア皇帝は、人間を「前進させ、未来を切り開く。人類が進化する」最たる動機と位置づけました。 実際には「進化」とは呼べないにしろ、あながち誤りでもないそうした人間社会の業に対して、ルルーシュは基本的に、自らの力だけで世の中を変えていこうとしています。 「テロリストはそろそろ切り時」という行は、まさにそうしたルルーシュの考えの最たる一面です。 ただし、そうはいいながらも、「ネコを捕まえようとするときに「テロリストどもがいれば、包囲網を敷けるのに」という言葉を口にしているのは、前回までとは異なるルルーシュの変化点であり、今回のストーリーではきわめて重要なポイントでした。 先週、C.Cにしつこいまでに「ギアスの力だけでは無理なのではないのか?」と問われたルルーシュでしたが、今週のストーリーではC.Cの問いかけの裏にあるC.Cが言わんとするところを、知らぬうちに理解し始めているような節が窺えます。 ルルーシュが他人の力をいかにうまく使っていけるかが、ルルーシュの課題であることを改めて示唆したといえるでしょう。 一方、スザクに関しては、先週に引き続き、そうした人間の業を受け入れ、見かえりを期待することなく大いなる愛を注ぐことで、少しずつ周囲の人間の愛情と協力を得ていく姿が、あらためて描かれました。 ルルーシュでさえも「友達」として積極的に関わっていきたいと願うスザクが、ルルーシュをどう変えていけるのかが、今後の番組の見所だといえます。 ふたりの主人公が切り開く未来が、どういう未来なのか? 屋根から落ちそうになるルルーシュに、自らの命をかけて手をさしのべたスザク。 しっかりと手を握りあったふたりが描く未来が、ロイドが揶揄するように口にした「進化ねえ…いい言葉だ」とは異なる世界であるかどうかが、今後のコードギアスの最大の見所のひとつだといえるでしょう。 ツボ1 「ほぉえあぁ?!」 先週のカレンに引き続き、今度はルルーシュがすっとんきょうな叫び声を披露(笑) 駅構内で「フフフ…ハハハ!」とルルーシュの笑い方を練習していたところを新井里美さんに目撃され、後ろから声をかけられたときの福山潤さんは、内心、こんな声をあげたかったのでは?!と推測されます(笑) ツボ2 リヴァルは、ミレイのことが好きなんですね! 「…そっか、たまには出してみますか。本気ってやつ!」 というシーンは、思春期のフツーの男の子らしくて、すごくかわいらしかったと思います! こういう男の子は、個人的にはわかりやすくて、好きだなあ! ツボ3 クロヴィスの遺影の小指が~~~!!! むちゃくちゃ気になります! ツボ4 クロヴィスのお兄さん、第2皇子シュナイゼル?がワンカットだけ登場! OPにも登場していますが、個人的にはこのシュナイゼルが、最後の黒幕として登場してくるような気がします! OPでも、ルルーシュが凝視したその先にいるのは、シュナイゼルですからね! 来週以降の活躍に期待です! ツボ5 「わたしの最初の…!」と焦るカレン。先週のルルーシュとの一件は、いちおう数のウチに入ってないみたいですね(笑)なんだかんだいって、ルルーシュのことを好きなんだと思いますが。 ツボ6 シャーリーは毎度のことながらサービス精神旺盛。個人的にはミレイにもっとサービスしてほしい。※これをカミングアウトといいます(笑) ツボ7 谷口悟朗監督の 「まじめなだけの話はオレには無理なんだよー!!!」 的絶叫が聞こえてくる気がする今日この頃。 シリアスとコメディがまか不思議に同居してしまうサンライズさんの作風が、見ているこっちの笑いを誘います。 そのうち、まるまる1話が、「漢の戦い」ですぎていく時もくるのでしょうね~…。 がんばってください! 谷口監督! ツボ8 毎回毎回気になるコードギアスのCMなんですが。 今回は月刊ASUKAがツボというか、わたしも歳をとったよ…と思いました。 ダブルふろくの説明が全然わからん!(苦笑) じゅんじゅんのナレをリピートに次ぐリピートでようやく、 まるまのランチョンマット→「今日からマのつく自由業!」のランチョンマット うらぼこ下敷き?→うらぼく下敷き→「裏切りはぼくの名前を知っている」の下敷き だと理解。 うら面がぼこぼこしてる下敷きかと、一瞬マジで考えました。 わかんねーんだっつーの。 ツボ9 来週の予告が気になる! スザクはシャーリーとキス未遂事件を起こしちゃうのでしょうか? →トップページに戻る Stage 6「奪われた 仮面」はおもしろかった? 選択肢 投票 ★★★★★ (10) ★★★★ (1) ★★★ (0) ★★ (0) ★ (0) コメントはこちら http //adelaideoriginal.com/mbt-shoes/mbt-outlet-dublin.php mbt outlet dublin zapatos mbt nama black http //adelaideoriginal.com/mbt-shoes/zapatos-mbt-nama-black.php -- (zapatos mbt nama black) 2014-06-14 13 03 20 http //www.tessaandashoke.com burberry pas cher cheap mbt shoes http //hauntingsoftheheartmovie.com -- (cheap mbt shoes) 2014-06-14 14 04 57 http //www.sokolsouthomaha.com/mbt-shoes/mbt-pata-black-women-s.php mbt pata black women's mbt shoes and heel pain http //www.teamquetzal.com/mbt-shoes/mbt-shoes-and-heel-pain.php -- (mbt shoes and heel pain) 2014-06-14 14 56 34 WOW!!!! 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前話 数人の兵士が持っていた火炎放射器のタンクに銃弾が当たり、ブリタニアの兵士や民間人の死体に火は燃え移っていった。 業火の炎が、深い闇を背負う『彼ら』を彩っていた。 まるで『魔神』の復活を讃えるかのごとく、幾多の命が生贄のように捧げられている。 仮面の被った人間は眼前にいる『魔神』に話しかけた。副音声が周囲に鳴り響き、ゼロは『魔神』に手を差し出した。 『お目覚めですね。ゼロ様。早速ですが、ここは危険なので場所を…』 「待て」 強い口調で、『魔神』はゼロの言葉をさえぎった。 『魔神』の整った表情が険しくなった。 「誰だ?お前は」 『魔神』は左目に赤い紋章を宿らせたまま、仮面を被った人物を睨みつけた。 自分に強い警戒心を抱いていることを察したゼロは、差し出した手を引き戻し、何かを諦めた様に仮面に左手を当てる。 『……学園では何度かお会いしているんですが…』 仮面の後頭部が展開し、長い髪が晒された。右手で首筋から髪を振り払った。 黒に限りなく近い青色で、腰まである髪が宙に舞った。 『魔神』の目が見開かれる。 仮面の下には、透き通るような白い肌の美少女がいた。 背丈は『魔神』と差ほど変わらない。整っている容姿に、強い意思が宿っている琥珀色の瞳。 年端もいかない一人の少女が、ゼロの衣装を纏っていた。 彼女の口が薄く開いた。 「改めて、はじめまして。ルルーシュ先輩」 彼女は首をかしげ、『魔神』に優しく微笑んだ。 ベールの下に隠されている容姿は、彼が想像していた容姿よりさらに美しく、あらゆる男を惹きつけるような魔性の美貌を持っていた。 もう一人の『魔神』が告げる。 「2代目『ゼロ』、リリーシャ・ゴットバルトです」 コードギアス LOST COLORS 「反逆のルルーシュ。覇道のライ」 TURN02 「合衆国 日本」 ルルーシュの頭に急激に血が上る。彼の整った顔が憤怒に歪んだ。 「っ!お前はッ!!」 射殺しかねないほどの殺気を込めた視線で、左目のギアスをリリーシャに向けた。 赤い紋章が羽ばたく。 「やめろ。ルルーシュ」 緑髪の女は左手を突き出し、ルルーシュの視線からリリーシャの顔を隠した。 「何故庇う!C.C.!お前は知ってるだろう!こいつが何をしたか!こいつが俺たちをっ…!」 ルルーシュはC.C.の腕を振り切るが、その隙に彼女はゼロの仮面を被りなおしていた。目が見えない相手には、ルルーシュのギアスは効力を失う。 「知っている。だが、ここでリリーシャを殺しても何のメリットも無い。少しは冷静になれ」 「これが冷静でいられるか!一体どうなっている!?こいつは、俺たちを陥れた張本人だぞ!」 「話を聞け!ルルーシュ!リリーシャは私たちを…」 『…いいわ。C.C.話は私のほうでするから』 今にも飛び掛かりそうなルルーシュを止めていたC.C.に、リリーシャは声をかけた。 ゼロの仮面で反射している青白い光の炎が、ゆらゆらと揺れていた。 「…何が2代目ゼロだ。ふざけるな!」 『それが普通の反応ですよ……でも、頭で分かっていても、言われると堪えますね』 ゼロは、心の苦しみを押さえつけるように、マントの上から胸元の服を握り締めていた。 彼らの間に沈黙が漂う暇なく、唐突に紅蓮弐式からオープンチャンネルで紅月カレンの声が聞こえた。 『話し合いは後にして。それよりもリリーシャ。7時方向からサザーランドが一機!』 『…始末して。ナイトメアはもう必要ないわ』 『了解!』 ランドスピナーが急回転し、ルルーシュたちの頭上を一気に飛び越えた。丁度、ルルーシュたちの視界に現れたサザーランドは、禍々しい鉤爪に頭部を捕らえられた。サザーランドは態勢を崩し、壁に叩きつけらた。 強烈な光と音共に、右腕から輻射波動が放たれた。 赤い光に彩られたサザーランドは、機体全体がぶくぶくと膨れ上がり、瞬く間に爆散した。 爆風がルルーシュたちに吹きつけ、ゼロのマントが揺れる。 『じゃあ、19階に上り、ヴァルハラの残存勢力を叩いて。ポイントは…』 『D-37、でしょ?』 『あら?大正解。有能な部下を持つと嬉しいわ』 『…あー、はいはい』 穴が開いている天井に紅蓮弐式の胸部から2本のスラッシュハーケンが発射された。紅蓮弐式は高く舞い上がると、瞬く間に姿を消した。 白い通信機を外すと、ゼロは懐からナイトメアのキーらしきものを取り出し、ルルーシュに手渡した。 「…何だこれは?」 『奥に強化型の月下が用意されています。それに乗ってください。私はそのサザーランドに乗りますので』 ルルーシュに背を向けたゼロに、C.C.が声をかけた。 「リリーシャ。忘れてるぞ」 C.C.はクリアケースに入ったディスクを、ゼロに手渡した。 それを取ったリリーシャは、ゼロの仮面の下から呟いた。 『トランスファープログラムを忘れるなんて…結構動揺してるみたいね。私……』 神聖ブリタニア帝国。 王都ペンドラゴン。 華やかな衣装を身に纏った貴族や皇族が、赤い絨毯が敷かれた道を歩いていた。巨大なホールから、オーケストラが奏でる音色が響いていた。 石柱が立ち並ぶ講堂の一角で、軍の大幹部が華やかなパーティをしている中で、青いマントを羽織った騎士、枢木スザクと、彼の足元で跪いている黒尽くめの兵士がいた。 「ゼロがエリア11に?」 「未確認情報ですが、エリア11の機密情報局から、ナイトオブセブン様に至急伝えるようにと…」 「分かった。黒の騎士団討伐の全権は皇帝陛下から預かっている。その情報の真偽が確認され次第、準備を整えてくれ」 「Yes, my lord」 スザクに一礼し、彼は音も無く立ち去っていく兵士の後姿を見ていた。 唐突に、スザクの背中に重荷がのしかかった。 「スーザクゥー」 スザクより一回り大きく、人懐っこい陽気な性格をしているが、ナイトメアの腕はナイトオブラウンズに名を連ねるほどの実力を持つ騎士、ジノ・ヴァインベルグがスザクに寄りかかっていた。 「……重いんだけど」 「何でマントなんて羽織ってるんだ?まだ時間はあるだろ?」 「ジノ、ちょっと飲んでる?」 「まーまー、仕事の話は無しによーぜ」 ジノは片手にシャンパンを持ったまま、もう片方の手でスザクの頬をつついていた。 「いいじゃん。今日くらいはさ。アーニャなんて、『…ドレス着てくる』とか言って、聞かなかったからな」 ジノの話を聞いていたスザクは、緊張の糸を解いた。徐々に表情が柔らかくなる。 スザクは賑やかな周囲を見回し、笑顔で答えた。 「うん…それもそうだね」 バベルタワーの14階にあるモニタールームに二人の男女がいた。 「D1、南南東上部30度に一斉射撃。D3、D4、17階のポイントK-04から突破口を作れ。IFFの番号変更を伝える。通信はKURに切り替えろ、Y6TTKF9…」 ゼロの格好をした少女は、途中で指示をやめた。 背中に銃を突き付ける学生に目を向けることなく、言葉をつむぐ。 「質問はありませんか?」 「…ありすぎて、何から聞くか迷うほどな」 「…質問にはお答えします。もちろん、嘘偽りなくですよ」 「お前の目的は何だ?」 「…いきなり核心をつきますか」 「振り向くな」 少女は振り向こうとするが、拳銃の金属音と共に強い言葉で制された。 ルルーシュは拳銃をリリーシャに突き付けたまま、視界内に入ったリリーシャの左目に疑問を持った。 「……なぜギアスを持っている?報告では…」 「貴方を助けること、そしてゼロとなることを条件に、C.C.と再契約しました」 「なに?」 「本当は煩わしい交渉云々を簡単するために『絶対遵守』のギアスが欲しかったんですけど、発現した能力は以前と同じ『絶対操作』の能力で… この能力は『戦術』的には向いているんですが『戦略』的には不向きなんです。 黒の騎士団の再建と支援者との交渉に手間取ってしまって、ここまでこぎつけるのに約1年かかってしまいました…」 「…そして、目的は」 「この地に新たな国家をつくります」 ルルーシュは言葉に詰まった。 銃を向けられたまま、リリーシャは話し続けていた。彼女の顔を見ることは出来ないが、これは冗談ではない。彼女が本気であることを悟った。 「……お前は、ユフィの命を奪った。それだけじゃない。スザクだって、あんなことには…」 リリーシャは強い口調で話を塗りつぶした。 「貴方は、私の兄を奪った。兄の人生を、命までも踏み躙った」 「お前は特区日本を潰した!俺たちの世界を!争いの無い世界の礎を、壊した!」 その言葉を聞いた瞬間、彼女は鼻でルルーシュを笑った。 「…それがなにか?」 ルルーシュの頭に血が上る。 手に力がこもり、トリガーを引きそうになった。口を歪ませ、大声を張り上げた。 「なんだとっ!」 「正しいことに価値など無いのですよ」 リリーシャはルルーシュの心情を理解しながらも、彼に言葉をつづる。 「この世は強いものが勝ち残ります。それこそが、弱者が目を背けようとする現実、強者だけが知っている真理、いや、自然の摂理です」 「ふん、お前も皇帝と同じ、弱者を蹂躙することを是とする、ただの…」 「でも、それは先輩も理解していることでしょう?」 彼は言葉を噤み、リリーシャは言葉を続けた。 「力がなければ、何も出来ない。ただ、憎み続けることしか出来ない。遠くからただ、睨みつけることしか出来ない。 だから貴方は力を欲した。 そしてギアスという力を得た貴方は行動した。 黒の騎士団という武力を使い、その頭脳を使い、ギアスという王の力を使い、人々を動かし、ブリタニアに反逆した」 彼女のダークブルーの長髪が揺れる。 リリーシャの瞳にはモニターの光だけが映っていた。 「自分たちの居場所を作るためだけに、ブリタニアの秩序を壊し、私のような人間を巻き添えにして、悲劇をもたらし、多くの血を流した。 『自分たちが幸せに暮らすことができれば、それでいい』 聞こえはいいが、それは単なるエゴだ。 ブリタニア人と、行動原理は何ら変わりは無い。 自分たちの居場所が欲しい。そんなエゴを押し通すために、多くの人間を手にかけてきた男、それが貴方です。 貴方の言う『正義』はただの…」 リリーシャの言葉はそこで止まった。 ガンッと、デスクにリリーシャの顔が叩きつけられ、ゼロの漆黒のマントが揺れる。 「うぐっ…!」 銃口が後頭部に押し当てられ、彼女の綺麗な長髪が乱れた。 彼の整った容姿は怒りで歪み、紫色の瞳が鋭い眼光を放っていた。 ルルーシュは体を震わせながら、吼えた。 「お前に何が分かる!!貴族として、ぬくぬくと生きてきたお前なんかに、俺の何が!俺の何が分かるっていうんだ!」 ルルーシュの脳裏には、様々な記憶が蘇ってきた。 皇族として誕生し、厳しい教育と皇族の競争の中でも、妹と母を支えに生きてきた。 だがそんな日々も、母の死によって唐突に終わった。 皇位継承権を失い、小国に身柄を売り飛ばされ、彼の世界は一変した。 ブリタニア人だからという理由で蔑まされ、いじめられ、居場所を無くし、手足が不自由になった妹を守り続けた。 そして、影でひっそりと暮らす日々を、たった一人の妹と共に生きてきたのだ。 戦争という悲劇に飲み込まれ、想像を絶する人生を歩んできた彼は、孤独だった。 誰にも打ち明けることなく、誰からも理解されず、誰よりも賢いからこそ、彼は一人だった。 リリーシャは抵抗することなく、押さえつけられた状態でルルーシュに言葉を投げかけた。 髪が散乱し、リリーシャの目元が隠れていた。 「…かつての貴方も、そしてかつての私もそうだった」 「ただ、自分のエゴを、最悪のやり方で押し通して、そして、潰れただけ…」 「ルルーシュ先輩…私たちは、負けたんですよ。だから、私たちは『悪』なんです…」 ルルーシュは黙ってしまった。 彼女は、分かっていたのだ。そして、自分も気付いていた。 世界の摂理は、どんな言葉で飾り立てても変わらないことを。 だから彼も、武力でブリタニアを潰そうとした。 それが正しい。 だが、認めたくなかった。 自分は正義だと、巨悪を成してでも悪を討つ正義であると、信じていたかった。 それを彼女は否定した。 ルルーシュに、現実を突き付けたのだ。 目的が何であれ、自分のやってきたことは人殺しに代わりは無いのだと… いつの間にか、ルルーシュの肩から力が抜けていた。銃を持った手が下ろされた。 ゆっくりと上半身を起こしたリリーシャは、乱れた髪を抑えながらルルーシュの方向を向いた。 左頬が赤くなっていたが、気にする素振りも見せずにルルーシュに笑顔でこたえた。 「引き金を引いても構いません。作戦の70%は既に完了しているんで、後は先輩が指揮を取ってくれれば問題ありませんから」 それを見た彼は一瞬、目を見開いた後、瞼を深く閉じた。 ルルーシュは彼女の態度の意図することに気付いた。 罰を受けたい、ということを。 「そうか…」 そして、瞳を開けた。 彼は左手をゆっくりと突き出した。 「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる――――――――――――」 『魔神』は少女に命令した。 左目に輝く『絶対遵守』のギアスが羽ばたいた。 『Yes, your highness…』 それを見たリリーシャは表情を消し、彼女の両目が赤く縁取られる。 リリーシャはマントの下から拳銃を取り出した。 アッシュフォード学園。 高等部女子寮の一室。 淡い紫色の長髪の美少女、ヘンリエット・T・イーズデイルは眼鏡をかけて、赤いシャーペンをノートに黙々と走らせていた。 ノックもなしに、部屋のブラウン色のドアが開いた。 真っ白なランニングシャツに黒の短パン、左腕には黒のリストバンド、首にタオルをかけ、ランニングを終えたような格好をした少女が入ってきた。 茶色の短髪に赤い瞳、ランニングシャツの首周りは、日焼けした後がくっきりと残っている。 体育会系特有の活発な雰囲気がある少女、ノエル・パッフェンバウアーが2本のスポーツドリンクを持ってきた。 ヘンリエットの机にスポーツドリンクを置くと、ヘンリエットはペンの動きをとめて紫色の瞳を動かし、ノエルの顔を見た。 「…紅茶を頼んだのに」 「あれ?そうだっけ?なはは、まあいいじゃん!一本余ってたからさ。今日の自主練も終わったし、休憩、休憩!」 ノエルは頭をかいて、スポーツドリンクのストローに口を付け、ヘンリエットのベッドに座った。 「あっ!シーツを綺麗に敷いたばかりなのに!どうせなら向かい側のリリーシャのベッドで寝そべって!」 「…リリーシャのベッド、何か仕掛けてありそうで怖いもん」 「そんなものはないわ。大丈夫よ。いつも私が掃除してるから」 ヘンリエットはノエルと視線を合わせず、ストローから一口ジュースを運ぶと、再び勉強に戻った。 その姿を見たノエルは、小さなため息をついた。 「…がんばるねぇ。ヘンリー。私、尊敬するよ」 「…あの貧乳女、学校は全然来ないくせに、成績はいつも私より上で……」 「前回はついにトップだったもんね」 ボキッ、とペン先が音を立てて折れた。 「あの『ガリ勉ゴールズ』を抜いて、ぶっちぎりの一位ですわよ!悔しくてなりません!でも、それでこそ私が認めた永遠のライバル!」 「……で、今回こそリリーシャを追い越してやると…」 「ええ!打倒リリーシャですわ!」 左手でガッツポーズを取り、ヘンリエットの紫色の瞳は競争心でメラメラと燃えていた。 スポーツドリンクを飲み干したノエルは、大きなため息をついた。 「…で、ノエル。どうだった?」 その声を聞いたノエルが顔を上げると、目の前にヘンリエットの顔が視界一杯に広がっていた。 驚く暇もなく、ノエルの肩がヘンリエットの両腕に掴まれた。 眼鏡の端がキラリと光り、ノエルはさらに恐怖を感じた。 「…リリーシャの勉強のやり方でしょ?」 「ええ。私の言うとおり、さりげなく話を振って、聞いてくれたのね」 「うん。でも…」 「いいから言いなさい。まあ、大体予想はつきますわ。勉学に裏技なんてありませんもの。 リリーシャは人前では努力する姿を見せないタイプ…そして、最近は私が日々追い詰めているから、取り繕う余裕が無いのですわ。 うふふっ、リリーシャったら意外に可愛いところが…」 「『そんなの、一回見たら分かるでしょ?』だって……」 その瞬間、ヘンリエットの腕に尋常ではない握力がこもった。ゴキッ、と鈍い音が彼女たちの耳に届いた。 曇り一つ無い晴天の下、アッシュフォード学園の一室で、女の悲鳴が響き渡った。 「……え。私、今何を」 呆然と立っていたリリーシャが目にしたのは、椅子に座って、デスクに2丁の拳銃を置き、彼女のノートパソコンを見ているルルーシュの姿だった。 「…ほう、なるほど……よく考えたな」 あごに手を当てながら、ルルーシュはギアスが解かれたリリーシャの方に向き直った。 「…あの、一体、私に」 ルルーシュはUSBメモリをパソコンから引き抜き、閉じたノートパソコンをリリーシャに渡した。 「俺は『作戦内容を教えろ』と命令しただけだ」 ルルーシュは、瞳はまだ鋭いものの、顔には微笑を浮かべた。 その言葉を聞いた彼女は、すぐさまルルーシュにギアスをかけた。 ルルーシュは金縛りにあい、自分の意思とは無関係に腕が動いた。両手で自分自身の首を絞め、ルルーシュの顔に驚愕の表情が浮かんだ。 「!おいっ、何をする!?」 デスクに置かれた拳銃をルルーシュに突き付ける。 今度はリリーシャの顔に大きな笑みが浮かんだ。 「あははっ、言っていたことは本当のようですね」 目元をこすりながら、もう一方の片腕は腹を押さえて、笑っていた。ひとしきり笑うと、リリーシャは言葉を続けた。 「私はてっきり『私に逆らうな』、『私に刃向かう意志を抱いた場合、自害しろ』というギアスをかけたと思ってました」 突き付けている拳銃を再びマントの中に隠し、彼女の左目からギアスが消えた。 「この場で私を殺さないのは分かってましたけど、万一に備えて今までのデータだけはまとめておいたんですよ。作戦完了後に確認してください」 そう言って、携帯電話から小さなメモリーカードを取り出し、ルルーシュに手渡す。ルルーシュの顔は歪んでいたが、リリーシャは気にせず、彼にとびきりの笑顔を見せた。 リリーシャの年相応の笑顔に気を取られながらも、ルルーシュは言葉を続けた。 「こんな言い方は嫌いだが、 「では、協力してくれるんですね…」 「何を言っている。もともと、黒の騎士団は俺のものだ」 特区日本を創った男。 特区日本を壊した女。 二人は手を取り合った。 「それに、お前は殺すには惜しい人材だ」 右手を口に当てながら、リリーシャは苦笑気味の表情で答えた。 「うふふ、物騒な口説き文句ですね」 「口説いたつもりは微塵も無い」 手を握ったまま、リリーシャは取り繕いのない微笑を浮かべた。ルルーシュは彼女の真剣な表情とのギャップに、内心では何かもやもやしたものを感じていた。 「ライ先輩に感謝してください。こうやってルルーシュ先輩と手を組めたのは、ライ先輩のおかげなんですから」 「…そうか」 手を離したルルーシュは、モニターのほうに顔を向けた。 背中越しに彼は、言った。 「ライは、どこにいる?」 ルルーシュの表情は分からない。 だが、リリーシャは彼の顔を見ようと思わなかった。 制服の後姿から、彼の心情を感じ取ったからだ。 「…申し訳ありません。でも、生きているのは確かです。C.C.がそう言っていますから、間違いないです」 「ふん、魔女の言葉は、どうも納得がいかないな」 「一つだけ心当たりはあるのですが…」 「だが…なんだ?」 「もしそうだったら、最悪のケースです」 ルルーシュが問いかけようとした時、デスクに置いてあったリリーシャの銀色の携帯が鳴った。 彼女は表示されている文字、『Q2』を見るなり、すぐさま電話に出た。 『ゼロ様、こちらの任務は完了いたしました』 「予定よりも早いな…レナード。感謝するよ」 『…勿体無いお言葉です。では、作戦終了後にお会いしましょう』 通信を終えると、リリーシャは二つ折りの携帯電話を両手でパタンと閉じた。 琥珀色の瞳を細め、ルルーシュに微笑みながら彼女は言った。 「フェーズ4完了です。では、そろそろ私たちも行きましょうか。ゼロ様♪」 中華連邦の大宦官との食事を欠席したカラレス総督は、指令用のトレーラーの中でバベルタワーの状況が刻々と伝えられていた。 「敵性ナイトメアを確認しました。総数は確認されているだけでも7機。しかし、どれも旧型ばかりで・・・」 連絡員からの報告を聞いたカラレス総督 「ふん。黒の騎士団がEUに見限られたというのは本当だったようだな」 「では、いかかがなされますか?」 「奴らの逃走ルートを塞げ。悪あがきのテロリスト共は一匹たりとも逃すな!」 「Yes, my lord!」 バベルタワーの20階層に3機のナイトメアがランドスピナーを走らせていた。 リリーシャはサザーランドのアサルトライフルの残弾数を確認し、操縦桿を握る。 「サザーランドは使いづらいわね。こんなことだったら専用機を持ってくるんだった…」 『…バベルタワーを灰にしたいの?リリーシャ』 カレンのため息交じりの声が、サザーランドのコクピットに伝わる。 扉を越えて、薄暗い大きな空間に出た。 目的地に着いた紅蓮弐式、月下がサザーランドを守るように陣形を取る。 リリーシャの通信機に、部下の緊急連絡が入った。 『ゼロ様!一機のナイトメアが…うわあ!』 『消えた!?いつの間に!?』 リリーシャは即座に反応する。 「…消えた?どういうことだ?」 だが、部下はその返事をすることもなく、通信は途切れた。 彼女の額にいやな汗が流れる。 眼前が爆発と共に、粉塵を巻き上げた。 金色のヴィンセントが空中で一回転し、地面に降り立つ。 敵を視認したヴィンセントは背中からニードルブレイザーを取り出した。 『ルルーシュ!輻射障壁をオンにして!』 『だから命令するなと!』 月下は回天刃刀を構えた。 紅蓮弐式と月下はランドスピナーを起動して、ヴィンセントに襲い掛かった。 だが、 『なっ…!?』 『消えた!本当に…』 彼らの眼前から忽然と消え、 リリーシャが騎乗するサザーランドの前に、ヴィンセントが一本に組み合わさったニードルブレイザーを構えた。 『リリーシャ!』 それを見たカレンが叫ぶ。 ルルーシュは、目の前で起こった現象に驚愕していた。 (……バカな。物理的にありえない) リリーシャ眼前で起こった現象に目を見開いていたが、ルルーシュとは正反対に、思考がフル回転する。 (ランドスピナーの初速度… タイヤの痕跡・・・ ここからの距離・・・ ニードルブレイザーの接続のライムラグ・・・ そして、この武装からして私を殺すのではなく、拿捕が目的・・・ 私をなぜ背後から斬らない? いや、背後に回れなかった・・・ すなわち・・・) 「25,7メートル…」 物理的な要因を無視するナイトメアの動きに驚くことなく、リリーシャは呟いた。 突如、サザーランドのランドスピナーが後方に急回転し、スラッシュハーケンと共に、後方の天井に舞い上がった。 「カレンさん!先輩!距離をとって!」 その言葉に、二人は反応した。 『…俺に命令するな!』 ルルーシュは悪態をつきながらも操縦桿を握り、金色のヴィンセントと距離をとった。 回天刃刀を捨て、コイルガンを発射した。 巧みな動きでヴィンセントは銃弾を避けていく。 『Q1!先ほどの動きを読み取ってUDDを逆算! R2!同じくUDDを用いて、コイルガンの発射時間を2,3秒後に設定!』 『R2!?俺のことか!』 三機のナイトメアは、ヴィンセントを中心に、三角形の布陣を引いた。 壁に張り付いた紅蓮弐式は、そのままヴィンセントに襲い掛かった。 「10メートル手前で輻射波動を放出!」 『は!?当たるわけないじゃない!』 『いいから!』 半信半疑にもカレンはボタンを押した。 『え?』 カレンは声を上げた。 カレンが次に目にしたのは、鉤爪の掌にある輻射波動の影響で変形したナイトメアの腕だった。 金色の腕から煙が上がり、すぐさま爆発した。 リリーシャは見上げた。 「4,9秒……範囲と時間は若干操作できるみたいね」 右腕を失った金色のヴィンセントがいた。 爆発音が木霊し、バベルタワーが傾き始めた。 「時間切れか……でも、結構面白かったわ」 轟音と共に、床が崩れ、金色のヴィンセントが灰色の粉塵に包まれていった。 「じゃあまた会いましょ。坊や♪」 リリーシャはモニター越しに投げキッスをはなつと、スラッシュハーケンを近くの壁に撃ち付けた。 バベルタワーが音を立てて崩壊していく。 カラレス総督を乗せていた軍用車は抗うすべもなく、バベルタワーの下敷きになった。 政庁の中央モニタールームでは、その光景がリアルタイムで映し出されていた。 目の当たりにしたグラストンナイツとギルフォードは驚愕に染まる。 「なっ…」 それと同時に、一人のオペレーターから声が上がった。 「ギルフォード卿!トウキョウ租界に向かってくる3機の未確認飛空挺が!」 「なに?モニターに出せ!」 画面が切り替わり、トウキョウ租界沿岸部上空にいる3機の白い飛空挺が映った。 アヴァロンと同程度の大きさを持つ3機の機体であり、中心に円形のコクピットがあり、その端に回転式の大型砲が装備された船だった。 翼は機体に比べて小さいことが特徴的なEUの最新式の戦闘機である。 グラストンナイツの一人、アルフレッド・G・ダールトンが声を上げる。 「EUの飛空艇『パルテノン』?なぜエリア11に…」 だが、隣にいたエドガー・G・ダールトンが叫んだ。 「違う!船尾のマークを見ろ!」 その指摘に従い、モニターには右下に船尾の拡大図が表示された。 司令室にいた人々は息を呑む。 黒い鳥を象った、有名なテロリストである『彼ら』を象徴とするマークがそこに描かれていた。 「あれは、黒の騎士団!?」 「バカな…EUとは手を切ったはずでは…」 「ギ、ギルフォード卿!」 またもや、オペレーターの一人から声がかかる。 ギルフォードは普段の冷静さを失い、少し声を震わせながら叫んだ。 「今度はなんだ!」 気圧された中年のオペレーターはギルフォードの声に気圧されつつも、報告した。 「先ほど、トウキョウ監獄から緊急連絡がありまして……ナイトメアの強襲があり、黒の騎士団の幹部、251名全てが奪還されたという知らせが…」 「なんだと!?」 司令室が再び揺れた。 次々と報告される情報に対応が追いつかず、司令室は混乱の窮みに陥っていた。武官を支持するカラレス総督が死に、文官の人間がこの騒乱に乗じて介入を果たしていた。 指揮系統が乱れ、ギルフォードは唇を強くかみ締める。 (黒の騎士団は健在だったのか…! 組織の弱体化を装い、注意をバベルタワーに引き付けた。 多数の軍隊をおびき寄せた上で、中華領事館へと渡るラインを造ると同時にバベルタワーの構造を利用して殺害… そして主力部隊は人員が少なくなった刑務所に送り、最小限の被害で仲間を救出した… この大胆さと策略……これはっ…) 「ゼロだ!奴は本物のゼロだ!」 そして、『魔神』は現れる。 『私は、ゼロ』 エリア11にある電波は全て掌握され、あらゆる場所にあるモニター画面に『ゼロ』の映像が映し出された。 『日本人よ!私は帰ってきた!』 背後に日本の国旗を掲げ、仮面の人間は言葉を紡いだ。 『私は愚かだった…』 仮面に手を添え、副生音の声が響く。 『血が流れることなく、ブリタニアと調和する国家が実現することを、私は信じていたのだ』 『だが、特区日本は終わった。偽りの希望は潰えた!日本の独立を拒んだユーフェミアによって!』 『だから、私は彼女に天誅を下した!そして、この日本を苦しめるカラレスも、我が手で葬ったのだ!』 『仮初めの平和を謳うユーフェミアはもういない!欺瞞に満ちた国家も無い!』 『私は、ここに日本の独立を宣言する…』 『人種を問わず、あらゆる主義、主張を受け入れる国家!』 ゼロは両手を仰ぐ。 漆黒のマントが大きく羽ばたいた。 『その名も――――』 『合衆国日本!!』 『うおおおおおおおおおおおおおっ!!!』 エリア11のあらゆる場所で、歓声が上がった。 ゼロの姿に涙を流す者もいれば、狂喜の声を上げ、握りこぶしを空高く上げる者もいた。 全ての日本人が奮い立った。 テロリストたちは、機関銃やナイトメアのアサルトライフルを掲げて『ゼロ』の帰還を称えた。 戦闘艦『パルテノン』の船内では、多くの囚人服が宙を舞った。 ゼロの帰還と、自分たちの救出を心の底から喜びあっていた。抱きしめあい、涙を流す幹部たちが大半だった。 幹部たちの無事な姿に、井上は涙を堪えきれなかった。オペレーターの水無瀬むつきと日向いちじくは手を叩きあった。 双葉綾芽は十字架のシルバーネックレスを両手で握り締め、頬を紅く染めながら、円満の笑顔を見せる。 扇と杉山は肩を組みながら、笑いあっていた。 瞳から流れる涙と鼻水をぬぐい、玉城は歓喜の声を上げる。 「ゼロォ…俺は、お前を信じてたぜぇ…やっぱりすげぇよ!俺のゼロはよぉ!!」 『ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!…』 『彼ら』は叫ぶ。 やがて、ゼロを称える声は日本全土に広がっていた。 中華連邦総領事館。 放送を終えたゼロは、星刻の前を通りすぎていった。 長い黒髪を揺らす星刻は、黒の騎士団の部下と共に部屋に戻る『ゼロ』の後姿を見守っていた。 (いつの間に高亥様と取引を…いや、括目すべきものは彼の策略…噂以上の腕前だ) ゼロは自動ドアを跨ぎ、中華連邦の国旗の下にある、広いテーブルにつくと仮面を取り外した。 リリーシャは眼前のソファに座っているカレン、C.C.そしてルルーシュに声をかけた。 「皆、お疲れ様」 カレンは身を乗り出し、リリーシャに話しかけた。 「大成功よ!リリーシャ!皆も無事に帰ってこれたし、『パルテノン』が停泊している大広場に皆がいるわ。後で顔を見せに行きましょうよ!」 「…分かったわ」 リリーシャは深く椅子に座り、ルルーシュに声をかけた。彼女の表情から疲労の様子が伺えた。 「先輩は心配しなくてもいいです。後で私たちと共に地下通路から、表に出ますので…」 「…分かったが、これからどうするつもりだ?」 リリーシャが答えようとしたとき、彼女の携帯電話が震えた。 彼女が電話を取ると、電話の向こう側から男の大声が聞こえた。 『ゼロ!!』 『何事だ。ディートハルト』 『た、大変です!ブリタニアの中継をご覧ください!』 普段のディートハルトから想像できない声に、その声を聞いたルルーシュたちは首をかしげた。 C.C.はリモコンを操作し、部屋にあるテレビに電源を入れた。 大広場で酒盛りをやっていた幹部たちは、大広場にある巨大スクリーンが突然映ったことに興味を示し、全員の視線がそそがれた。 「ほへ?」 すでに出来上がっていた玉城は、とろんとした瞳でそのスクリーンに目をやった。 そして『彼ら』は目にした。 『ここで番組を一時中断し、ブリタニア本国からの中継をお送りします』 女性アナウンサーの声と共に、王都ペンドラゴンの謁見室の映像が映った。 大きな音と共に、ブリタニアの国歌が響き渡る。 名だたる貴族が並び、皇帝陛下が座る王座への道には、赤い絨毯が敷かれていた。 そして、貴族、皇族が並ぶその先に、帝国最強の騎士たちが並んでいた。 ルルーシュはその内の一人の顔を見て、怒りがこみ上げた。 「…スザク!」 一人の近衛兵が大声を張り上げた。 「ナイトオブラウンズ様!ご入来!」 大声と共に、オーケストラの音が奏でられ、重厚な扉が開かれた。 一人の騎士が、姿を現した。 その姿を見た皇族、貴族たちから割れんばかりの拍手が巻き起こった。 皆は驚愕に震えた。 それは真紅のマントを羽織った騎士であった。 未だ史上最強といわれた騎士、『閃光のマリアンヌ』のみが許された『真紅』。それを羽織ることは何を意味しているのか。誰もがわかることだった。 『彼』が一歩一歩、皇帝陛下に近づく度に拍手の音は増していった。 一人の騎士は悠然と赤い絨毯の上を踏みしめていた。 銀色の髪。 深遠な青い瞳。 誰もが目を惹く、端麗な容姿。 『彼』は壇上を登り、シャルル皇帝陛下の眼前で膝を折った。 金色の大剣が、『彼』の肩にかかる。 そして、シャルル皇帝陛下は告げた。 「我が剣となり、盾となることを誓うか?」 「誓います」 「ここに騎士の誓約を立て我が力として戦う事を誓うか?」 「誓います」 「我欲、夢、野望、その全てを抱き我が剣となり戦うことを誓うか?」 「誓います」 皇帝陛下は大剣を地面に突き刺した。 覇者たる豪快な笑みの先に、一人の男が映っていた。 「よかろう!では、そなたにラウンズの称号を授ける!」 両手を広げ、皇帝は一人の騎士の誕生をここに宣言した。 「ナイトオブツー、ライ・アッシュフォードよ!!」 「―――――――Yes, your majesty」 歓声は頂点を迎える。誰もが『彼』を称える。 ナイトオブラウンズの騎士たちも『彼』を心から祝い、拍手を送っていた。 「ええ!?ウソっ!ライ!?」 アッシュフォード学園で一部始終を見ていたミレイは驚愕の声を上げた。 他の生徒会のメンバーも同様だった。 「…マジで?」 「ライくんが・・・」 「う、そ・・・」 赤い髪のカレンは呆然と呟いた。 「――――っ!?」 ルルーシュは衝撃に目を見開き、絶句した。 ライ・アッシュフォードと呼ばれた騎士は大剣を引き抜き、皇族や貴族たちの方に振り返った。 黄金の剣を、優雅な振る舞いで、『彼』は鞘に戻す。 『彼』は瞼をゆっくりと開く。 両目には、不死鳥を象った赤い紋章が宿っていた。 この瞬間から、世界は、 一人の男の『反逆』と―――――― 彼の『覇道』を――――――――― 認識した。 次話 POPPO 40 *
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皇帝を操り、ゼロや敵KMFを声で倒し、王冠を集めるゲーム。 敵にぶつかると王冠が散らばるので注意。 ボタン押しっぱなしで大技が撃てるが、言った直後は動けないと言うデメリットがある。 その代わり、威力は絶大。 ↑にある皇帝ボイスだがバグかどうかわからないがこれで敵を倒してもpt加算がされない。よって面倒ながらボタン連打で敵を倒していった方がptは多く入る。 ただし、敵に猫のアーサーがいるがこれは通常のボイスだと小さすぎて当たらないので溜めボイスで倒すかよけるしかない ―――――――――◆タイトル画面台詞◆――――――――― 人は平等ではない… 我が声ひとつで畏怖する人間など、生きている価値も無いのだ。 自信があるなら挑んでくるが良い。 その果てに、未来はある。 オールハイルブリタニア! タッチペンは仕舞え。早くボタンを押すのだ! ――――――――――――――――――――――――――――
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※基本的に声のある主要メンバーは点数が高め(何らかの要素が加わって点数がマイナスされる事もある) 逆に声のない生徒会メンバーは点数が低め ボードアドベンチャーの時はなるべく主要メンバーを狙うと良い 以下、スレで出た絶対無言パーティーのコツなど 笑いやすいキャラと笑いにくいキャラがいるっぽい 笑いやすいのから消していくと楽だと思う ←笑いやすいキャラ 笑いにくいキャラ→ ロロ>ユフィ>スザク>ニーナ>ルルーシュ>皇帝>シャーリー>リヴァル>ジェレミア>カレン>C.C. っぽいかも? ただ頭がおkなキャラのがくすぐりやすげ 足おk体×だと、ちょっとくすぐりにくい→ルルーシュとか あとスザクは笑いやすいけど逃げるのが早い 皇帝はキャラサイズが大きいからくすぐりやすいな 順番と頭がやりやすいの考えると 出てきたら真っ先にくすぐって退場させるといいのは ロロ・スザク・ミレイ・皇帝の4人 次いで体+足がおkなユフィ・リヴァル・ジェレミア、 あんまり逃げない足弱点のニーナ辺りが狙い目 動きまくるシャーリー・カレン、足弱点で体ダメなルルーシュ、 笑いにくいC.C.は人数減らした時にやると高得点出やすいよ 絶対無言パーティーの笑う部分と怒る部分まとめ ○…よく笑う(弱点) △…笑うがゲージは溜まりにくい ×…さわると怒る(しばらくさわれなくなる) キャラ名\判定 ○ △ × ロロ 頭 胴 足 ミレイ 頭 胴 足 スザク 頭 足 胴 シャルル(皇帝) 頭 足 胴 カレン 胴 頭 足 C.C 胴 頭 足 ニーナ 胴 足 頭 リヴァル 胴 足 頭 オレンジ 胴 足 頭 ルルーシュ 足 頭 胴 シャーリー 足 頭 胴 ユーフェミア 足 胴 頭 ―――――――――◆タイトル画面台詞◆――――――――― 絶対無言パーティだと!? 会長め…またおかしな企画を考えて! …何?絶対喋ってはいけないパーティなのに、笑わせ役がいるだと!? チッ、仕方ないな。笑わせ役はお前だ! 画面にいるキャラクターをタッチペンでこすってくすぐり、時間内に相手を笑わせるんだ! 人によってくすぐられるのが苦手な場所が違うから、いろんなところをくすぐってみるのもいいかもしれないな。 …最後に一つだけ言っておく! …俺の時は、少し手を抜いてくれないか?分かってるよな…? 準備が出来たら、画面をタッチしろ! ――――――――――――――――――――――――――――
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数人の声を聞き、誰が喋ったかを当てるゲーム。手始めのLv1は二人。 皇帝はまず間違えないと思われる。 が、セリフによっては信じられないような猫なで声を出すので注意。 にゃーん と、いうのが長いのは皇帝。 ロロとスザクは間違えやすいと思われる。(自分だけかもしれないので訂正お願いします。) 女性陣は数人出てくると区別しにくい。よく聞いて見極めろとしか。 本編に関係ある台詞をまったく関係のないキャラが喋ることも。 逆に、本編でも言った台詞を言ってくれることもある。 声の特徴 ロロ:スザクと似ているが、ロロの方が声が高い シャーリー:他の人達とは違い、とても明るい声(本編セリフじゃない場合) ルルーシュ:意外とわかりやすい。特徴は少ないとおもう。生き物の鳴き声をまねする台詞は、棒読みって感じ。 皇帝:誰が聞いてもわかるとおもう。「にゃーん」という台詞はものすごい高い声 ジェレミア:時々皇帝と間違える。(自分だけかも)ジェレミアの台詞は本編に登場したものが多い。(気がする) カレン:台詞で違うが、ユフィ、シャーリーあたりと間違える。特徴がわからない; ナナリー:優しい、穏やかな感じ。 ユーフェミア: スザク:ロロよりもちょっと声が低い。←をわかっていれば間違える事はないはず。 C.C.:少し暗い感じ、C.C.的な感じでしゃべってくれるからわかりやすい。 ↑は私がおもうだけなので、参考までに。 レベル別人数表 Lv.1 → 2人 Lv.2 → ~3人 Lv.3 → ~4人 Lv.4 → ~5人 Lv.5 → ~6人 Lv.6 → ~7人 Lv.7 → ~8人 レベル5でも2人の時があるため、上の人数は確定ではないと思われる。 また、高めのレベルで2人の場合、2人共台詞が長かった(これにもバラつきがあるようです) レベル5ぐらいから長いセリフにかぶるモノがあるので注意が必要。ミスなしできてればクレジットに余裕があるはずなので一度の間違いなら平気なので思い切ってミスするのも手。一度間違えると違うセリフをしゃべるので聞き取りやすいかも ポイントは、レベルによって増加。lv.1では一人200pt、lv.2で400ptとなっておりlv.が1上がるごとに1人あたりのポイントが200ずつ上がる模様。(lv*200で考えるのが楽) ポイントが10000を超えるごとにクレジットが+1される。 ―――――――――◆タイトル画面台詞◆――――――――― あら?この足音は… こんにちは!おしゃべり特区日本へようこそ! おしゃべり特区では、お兄様やスザクさん、他にもたくさんの方がいらっしゃって、おしゃべりをしています。 どなたが喋っているかをよーく聞いて、当ててくださいね! それでは頑張ってください! 準備ができたら、画面をタッチしてください。 にゃ~♪ ――――――――――――――――――――――――――――
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ユーフェミア、皇帝、ジェレミアの1人を選択し、ナビを受けながら前後左右に旋回し敵を撃破するゲーム。 一定以上の敵撃破でガウェイン登場、ガウェインを倒すとHPがある程度回復。 画面端の矢印をタッチしなくても、十字キーの左右で旋回可能 ―――――――――◆タイトル画面台詞◆――――――――― ロイドさんが作った、ナビゲーションシステム。 敵の出現位置を音声で知らせてくれる、新世代のパイロット補助システムだ。 これが実用化されれば、被害が減少すると言う事で、僕がテストすることになったんだけど… ナビゲートしてくれるAIの元になっている人格が、ユフィだったり、皇帝陛下だったり、ジェレミア卿だったりするから、どうなることやら… とにかく、ナビにしたがって、現れた敵をタッチで撃破していくしかない! 新世代ナイトメアフレーム、サイバーナビ。試作度、レッドゾーン! 画面をタッチして、スタートだ! ―――――――――――――――――――――――――――― (下から二行目の、「サイバーナビ、思索度、レッドゾーン」がどうにも分かりづらく、曖昧で、正しくないと思います)
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